富士山頂郵便局


7月29日(水)
富士山頂の郵便局で暑中お見舞いのハガキを出してきました。
山頂郵便局からハガキを出すと、大きな富士山頂の消印を押してくれます。それを見て喜んでくれる年配の方もいらっしゃるので、ここ数年続けているのです。
写真は一昨年のハガキの消印です。郵便局の石室と富士山の絵とがスタンプにはいっています。
今日は、スバルラインの五合目までクルマで行って、そこから登りました。雨だったので、やだな〜と思って、クルマの中でしばらく寝てましたが、けっこう登って行く人たちがいましたので、つられて用意して出発しました。
八合目あたりまで来ると、雨で風が強いので、動き続けないと体が冷えてしまうような感じでした。引き返していくグループも多かったです。
歩き続けて山頂に着くと、いかにも強風で、山小屋も戸を閉めてしまっていて、外を歩いてる人もほとんどいなかったです。寒いので、登りにきただけならすかさず下りたいところですが、今日は郵便局に来たのでそういう訳にもいきませんでした。
郵便局は富士宮と御殿場口の山頂の方にあります。吉田口から登ると、グルッとお鉢めぐりの道を向こう側まで歩いて行かなくてはならないので、止まらずにそっちに向かいました。
吹きさらしの火口の道はすごい風でした。今月、風速30Mは経験していますが、それより大分強かったのです。倒されないように身をかがめて動きを止めてしまうと、どんどん体温が奪われていくような感じで、とても攻撃的な印象をうける風でした。ガスで前もよく見えませんので、岩に付けられた黄色いペイントをありがたく感じたものです。
なんとか郵便局に着いてバッグからハガキを出しましたが、動きを止めると体が震えだしてしまいますので、「お願いします」と言ってすぐ戸を開けて外に出て、来た道を戻りました。
体の冷えに不安を感じながら強風の雨の中を歩き続けて、吉田口の山小屋が見えた時はホッとしたものでした。すかさず下山道に飛び込み、走って下りました。八合目まで下りて、一安心して手を見ると真っ白で、爪は紫になっていたものです。あっちの世界に手を突っ込んでしまったような気分でした。こんな目にあって、低体温症になって遭難事故が起きるんだろうなと思ったものです。
ある程度下りてもまだ寒かったので、下山道をずっと小走りで下りました。家族連れの子供に「あの人速いね〜」とか言われてましたが、寒いから走ってんだよと思っていたものです。
そんなに寒い思いをして、半分くらい命がけでゲットした山頂郵便局の消印ですが、例年、気づきもしない人も結構いるので、微妙にむなしいものがあります。