村山古道


8月29日(水)
Kさんと二人で村山古道を歩いてきました。
畠堀操八さんの『富士山 村山古道を歩く』を読んでから、歩いてみたいと思っていたのです。
海抜0Mからの富士登山というのがテーマとしてもいいですし。
仕事を終えてから、新幹線と東海道本線を乗り継いで吉原駅へ。
田子の浦に出て、海岸で海水に触れてから富士塚に向かう。
富士塚の入口に中年の男性が直立不動で立っていた。
こんな夜中になにしてるんだろうと思ってると、横でKさんが、「蝋人形がありますよ」とか言い出した。
蝋人形の訳ないのに、本当にそう思ったようで、男性に聞こえる位に近づいてるのに「なんで蝋人形が?」とか言っている。
Kさんはクールな人なので、あまり変なことは言わないのだが・・。
前を通る時に、「こんばんわ」と挨拶しましたが、蝋人形とか言われたせいか男性は無言だった。
午前0時に富士塚を出発。
『村山古道を歩く』の地図を見ながらテケテケ歩く。
簡単に地図上の村山道のラインをトレースできそうなのだが、何故か間違える。
何度か間違えてたら、Kさんに「僕が地図見た方がいいですよ」と、地図を取り上げられてしまった。
なんだかんだで、道の傾斜に富士の裾野を感じるようになるにつけ、道はわかりやすくなり、午前6時に村山浅間神社に到着。
神社の境内でしばらく休んでから、村山古道を歩き始めた。
野菜や植木を売ってる民家の横を通り過ぎて、やがて登山道に。
森林管理用の作業道と交錯しながらなだらかな登りを進む。
しの字杉を過ぎて、溝道の右岸に出たとこで、作業道をうっかり進みつづけてしまう。
適当なとこで、溝道の左岸に渡らなければいけなかった。
本当は戻りたかったけど、ずんずん歩いていくKさんに遠慮して言えず、
いずれにしても、登っていけば程なく林道にぶち当たる場所だったので、そのまま作業道を登っていくと、やがて北井久保林道に出た。
大分コースアウトしていて、林道が二股に分かれるところに出てしまった。
林道を下って、村山古道に復帰。
苔むして緑色に光る溝道や、草ぼうぼうの細道、倒木の道を行くと、踏み跡に千年の歴史や温もりを感じたものだった。
kさんはずっとラジオをかけていた。
爆笑問題カーボーイ」の過去の放送をダウンロードしたものらしいが、ほぼ全て太田光の下ネタエロ話だった。
5時間も6時間もずっと、太田のエロ話を聴き続けた。
ここは、修験者や富士講の人たちが六根清浄を唱えながら登った千年の道ではないのか・・・?
村山古道に、太田のエロ話とkさんの笑い声が響き続けていた。
中宮八幡堂跡の先で、もう一度コースアウトしてしまう。
日沢を登り続けてしまった。
溝道歩きもそれまで多かったので、沢を道と勘違いした。
程なく気がつき、戻ろうとすると、Kさんは不満なようで、横に歩いて登山道に復帰しようと試みたがる。
道間違いをした時は、確かな所まで戻って、そこから始めるのが常識だけど・・。
kさんのすることを見てると、こうして間違いに間違いを重ねて遭難するんだろうなと思うものがあった。(*^o^*)
村山古道がスカイラインと交差した頃にはクタクタに。
道端で行き倒れのように寝て休んだ。
当初は、山頂まで登って、吉田口に下山してバスで帰ろうと考えてたが、そんな気は無くなり、富士宮口6合目までにすることに。
富士宮口5合目から三島行のバスが15時。
それに間に合うように到着しなければならないので、
倒木に座って休もうとするKさんに、「休んでる時間なんてありませんよ」と冷たく言って、先を急いでもらった
6合目雲海荘に14時35分到着。
5合目まで小走りで降りて、15時のバスに何とか乗った。
行動時間が14時間以上になってしまったのに、マラソンも山歩きもまずしないKさんがよく歩いたもんでした。